中国学術思想の源流
孔子が思い描く理想像は仁者、すなわち高潔で、忠義に厚く、他者に対して礼を尽くす紳士であった。
孔子の教えを継承した孟子(紀元前372〜同289)は、孔子の思想をさらに発展させ、王道という概念を強調した。
これは、天子は天命によって王となるが、王が悪政を敷けば天はその支配権を奪い、天命の移転は反乱や民心の向背となって表われるという考えかた。
孔子と同時代の思想家、老子(紀元前580頃〜同500頃)は道教の祖。
老子は、宇宙原理として無為自然の道を求め、その思想を著書「道徳経」にまとめた。
老子の教えを洞察に満ちた寓話で表現したのが荘子(紀元前369頃〜同286頃)。
儒家と道家のほかにも様々な学派がうまれたが、墨家の祖、墨子(紀元前468頃〜同376頃)は、軍事戦略家としての才能を持ち合わせていたにもかかわらず、無差別愛という概念を広めた。
韓非子(紀元前280頃〜同233頃)を中心とする法家は、法をもって国を治めるという現実的な政治哲学を大成し、君主のもとで力を振るった。
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