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建仁寺
臨済禅と茶を伝えた栄西の創建
晩秋、建仁寺の法堂の周りを囲む垣根に、白く小さい茶の花が彩りを添える。
臨済禅(りんざいっぜん)の東山建仁寺は茶祖、栄西が創建した大寺。
ちなみに栄西は茶書『喫茶養生記』を著し、二日酔いに悩む鎌倉幕府三代将軍源実朝に献上したという。
鎌倉初期、栄西は2度の宋への留学を終えて京へ戻ったが、天台宗や真言宗の平安仏教の力が強い京ではなく、新しく台頭した武家階級へ臨済禅を広めようと鎌倉へ向かった。
1202年(建仁2)、京へ帰った栄西は、二代将軍頼家の援助により建仁寺を創建。京で最初の禅宗寺院であったが、比叡山や南都仏教との争いを避けるため、当初は天台・真言・禅の兼修の寺とした。
その後、十一世住持蘭渓道隆の頃、禅寺として確立し、京都五山の第三位に列せられた。
京都旅行:東山 建仁寺
花街の情緒あふれる花見小路通から北門をくぐり境内に入ると、眼前に法堂の大伽藍と三門がある。右には庫裡(くり)、方丈(ほうじょう)、大書院などの建築が続き、さらには正伝永源院(しょうでんえいげんいん)、両足院(りょうそくいん)、久昌院(きゅうしょういん)などの塔頭寺院が取り囲むように甍(いらか)を連ねている。
祇園の喧噪と無縁の静寂な境内