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鴨川の源を訪ねて鞍馬・貴船を歩く
若狭小浜へと続く街道の集散地として栄えた鞍馬。
山腹の鞍馬寺へと参道を登り、貴船へ向かう。牛若丸が天狗を相手に修業したという杉木立のなか木の根道をたどれば、やがて貴船川の瀬音が聞こえ、料亭の川床を照らす提灯の灯が揺れる。
平安京の水源を守る貴船神社は、歌人、和泉式部も詣でた、縁結びに御利益のある古社である。
京都初日:鞍馬〜貴船〜大原を観光
鞍馬山は牛若丸が修業したところとしても有名で、守り本尊だった川上地蔵堂、 6 歳から 16 歳まで住んだ東光坊跡に建つ供養塔、喉を潤した息次ぎの水、奥州へ向かう際に名残を惜しんだ背比石、跳躍の練習をした木の根道、天狗から武芸を学んだ僧正ケ谷に建つ義経堂など、ゆかりの遺跡が数多く残っている。
午前7時:鞍馬
鞍馬の街並
朝7時、静かな街並を歩いてみる。
時々住民のに行き会い、おはようございます、と挨拶を交わしてくれて、気持ちも爽やかになる。
街並の突当りにくらま温泉があった。観光の後に丁度良いです。
7時半:鞍馬寺入り口
鞍馬寺入り口から仁王門に続く階段を見上げると、京都鞍馬に来たという実感が湧きます。
まだ時間が早いのか誰もいない。開聞は5時頃なので境内の散策は出来る。
仁王門には阿吽の寅です。一般的に、右側に口を開いた阿形(あぎょう)、左に口を閉じた吽形(んぎょう)で配置されるようです。
鞍馬寺山門をくぐると、延々と続く上り坂を行く。
金堂下まではケーブルを使うこともできるが、まだ7時半なので営業前なので、清少納も歩いた九十九折れの道を行く。
由岐神社の左右が対になった割拝殿の先から、坂道が続く。
拝殿を抜けると3本の巨木が立ち、その上に本殿がある
7時50分:由岐神社
- 鞍馬寺の鎮守社。天慶年間(938 〜 947)に創建された鞍馬の鎮守。本殿への参道途中にあり、10月22日の夜に行われる鞍馬の火祭で名高い。中央に石段がある割拝殿は、慶長15(1610)年、豊臣秀頼が再建したものであることが擬宝珠に刻まれている。国の重要文化財。
まだ境内には人の気配もなく静粛な空気が漂う。お参りした後、おみくじがあったので100円づつ入れて引いてみた。
鞍馬寺には右奥に参道があり覆い茂った樹林の中を先に進む。
義経公供養塔
東光坊跡に義経公供養塔が建てられている。
東光坊とは、牛若丸が7歳から約10年間住んでいた場所。
中門から清少納言も歩いた九十九折の道へと続く。結構長い距離運動不足の人は足にこたえる。
転法輪堂
本殿のすぐ下。阿弥陀如来座象を安置する宝形造の建物。その前にある転法輪を回しながら「南無阿弥陀仏」を 1 回唱えると、 6 万回唱えたのと同じご利益があるといわれる。
この階段を上りきると鞍馬寺に到着です。
8時20分:鞍馬寺本殿金堂
やっと本殿に着いたという感じです。鞍馬寺本殿に着くと視界が開け、すがすがしい空気を体内に取り込み気分は爽快だ。
綺麗な本殿金堂の前には阿吽の寅、。勇ましい姿に見入ってしまいます。
奥の院へ向かう手前には、鞍馬寺霊宝館があり必見。
本殿金堂の扉が開いていたので中に入ってみた。周辺をひとまわりして小休止、さすがここまで上がってくると景色がいいです。どこを見ても眺めがよいです。
本殿の前に金剛床、六芒の中心に立ってパワーをもらう。一応中心に立ってみた。T男は、無関心。
本殿左側を進み奥の院参道へ行く。
8時40分:天狗が駆けた木の根の参道へ
薄暗い参道を通り、大杉の根が張り出した木の根道を通る。その光景は少し不気味に感じる。
木の根道
天狗伝説が残る山道、独特の霊気が漂う。霊宝殿から奥の院魔王殿のあたりまで続く山道の一部。杉の根が地面に露出して縦横にからみ合っている。
木の根道を少し下ると僧正ガ谷不動堂(そうじょうがだにふどうどう)着く。ここで鞍馬の天狗が牛若丸と出会ったと言われ、天狗と剣術修行をしたとも言われる場所。ここにも「六芒星」があり、パワースポットとなっている。
堂内には比叡山の開祖である最澄(伝教大師)が刻んだと伝えられる不動明王像が安置されている。この先に奥の院魔王殿がある。
9時05分:奥の院魔王殿
- 金星から降臨した護法魔王尊をまつる小さな堂。周辺には 2 億 6000 万年前に海底が隆起した石灰岩が露出している。
奥の院魔王殿の拝殿の前方に本殿あり、650万年前に降臨した魔王尊がここ本殿に祀られている。鞍馬山で最も神聖な領域。
9時25分鞍馬寺西門
鞍馬寺の西門を抜けると、貴船川の小橋を渡って右折。あたりは川床の料理店で賑わっている。
ほどなく貴船神社の鳥居に導かれ石段の参道を上る
短冊を水に浸すと言葉が浮かぶ、水占いのある貴船神社
9時40分:貴船神社
鴨川源流を護る水の神
鴨川の源流のひとつ、貴船川が発する貴船は、「水生根」「木生嶺」とも書かれたように、樹木が生い茂る山々に囲まれた地。平安京の水源を守るため、水神を祀った古社が貴船神社である。
伝説では、神武天皇の母にあたる玉依姫(たまやりひめ)が黄船(黄色い船)に乗り、淀川から鴨川をさかのぼって社殿を建てたという。
その黄船を石積みで覆い隠したと伝えられる舟形石が奥宮の境内に祀られている。航海の安全もこの神社の後利益とされているのは、このいわれにもとづいている。
結社(ゆいのやしろ)
本宮と奥宮の中ほどにあることから中宮と呼ばれ、小さな社殿が車道横の高みに建っている。
和泉式部もお参りしたという縁結びの神として信仰され、願い事を記した結び文が境内のいたるところに結び付けられている
貴船川の清流沿いには、名物の川床が設けられた料亭が軒を並べる。メニューが張り出されているのを見て思わず、高ぁ〜。
結社まで来て少し疲れが出てきたし、大原も少し散策したいのでここで引き返すことにした。
叡山電鉄貴船口駅を通り過ぎ、鞍馬へと向かう道に出る。叡山電鉄を時折見ることが出来る。しばらく歩くと鞍馬寺入り口に着く。
鞍馬、貴船の観光ガイドメモ
鞍馬地名の由来
昼なお暗い鞍馬山は、古くは「暗部山(くらぶやま)」「闇部山」などと呼ばれ、これが転じて「鞍馬山」となったという。
天狗信仰の源流は、鞍馬寺奥の院に祀る魔魔王尊。
インド神話に由来するといい鞍馬寺では毘沙門天、観音菩薩と共に三位一体の本尊として「尊天」と呼ばれ崇敬される。
鞍馬寺周辺は門前町として栄え、江戸時代には京都と若狭方面を結ぶ街道沿いの交通の要所でもあった。
由岐神社
天慶年間(938 〜 947)に創建された鞍馬の鎮守。
本殿への参道途中にあり、毎年 10 月 22 日夜に行われる鞍馬の火祭で知られている。
松明を担いだ若衆が勇ましいかけ声とともに鞍馬の街中を練り歩く
平安中期に創建した鞍馬の里氏神。
天皇や国に大事が起こると、矢を入れる靫(ゆき)を社前に掲げて祈祷したと伝わる。靫が転じて由岐神社となった。
中央に石段の通路を設けた珍しい拝殿は「割拝殿」と呼ばれる。
舞台造の割拝殿は、左右対称の建物の真ん中を石段の参道が通り抜ける珍しい建築。
慶長15(1610)年、豊臣秀頼が再建したものであることが擬宝珠に刻まれている。国の重要文化財。
鞍馬寺
平安京の北を守る寺は牛若丸が修行し、魔王が降臨した霊場
標高 570m の鞍馬山の中腹に堂宇を連ねる鞍馬弘教の総本山。
奈良時代、宝亀元年(770)に鑑真和上の高弟鑑禎上人が霊夢に感じて毘沙門天を安置したことに始まる。
朝野の崇敬を集め、多くの僧兵を抱えて栄えたが、何度も火災に遭い、堂宇の大半は昭和 30 年代以降に再建されたもの。
現在は鞍馬弘教の総本山で、本尊は魔王尊、毘沙門天、千于観音。霊宝殿には国宝の毘沙門天像を安置し、霊宝殿のそばには与謝野晶子の書斎・冬柏亭が移築されている
源義経が牛若丸と呼ばれた少年期を過ごした寺としても有名で、貴船へと向かう本の根の山道には牛若丸や天狗の伝説が残る。
春は雲珠桜、秋は紅葉が山寺を華やかに彩る。
木殿金堂
(60 年に一度開扉される秘仏の鞍馬山尊天(千手観音・毘沙門天・護法魔王尊)をまつる鞍馬山の中心道場。そのかわりに、大杉権現の霊木で作った尊天像が地下の薄暗い宝殿で拝観できる。堂の前には、毘沙門天のお使いとされる阿叶の虎の石像が控えている。)
阿吽の寅(あうんのとら)
右に口を開いた「阿形」(あぎょう)
左に口を閉じた「吽形」(んぎょう)
寅は御本尊である毘沙門天のお使いであるといわれる神獣で、毘沙門天ご出現が、寅の月・寅の日・寅の刻であったことから、鞍馬山では特に大切にされています。
又は
寺を開創した鑑禎上人が初めて毘沙門天を拝したのが寅の月・寅の日・寅の刻だったという。
霊宝殿
鞍馬寺の寺宝を所蔵。鞍馬の自然も紹介。国宝の毘沙門天三尊像など、鞍馬寺の宝物を展示する。本殿からさらに上ったところにある。
貴船神社
京の奥座敷に鎮座する水の神様。御神水に浸すと文字が浮かび上がる「水占おみくじ」がある。
平安時代より皇室からも格別の崇敬を受け、農業をはじめ水に関わる人々が参詣し、縁結びの神として信仰を集めている。
平安京の水源地にあたる貴船に鎮座することから、水を司る神・雨乞いの神として崇敬を集めた古社。永承元年( 1046 )の出水で社殿が流されたため、天喜 3 年( 1 055 )現在地に本宮が再建され、元の地には奥宮がまつられた。
晴雨の順調を祈願する 3 月 9 日の雨乞い祭、 7 月 7 日の貴船の水まつりが名高い。
● 本宮
風流な川床が並ぶ貴船川のほとり、カエデが核をのばす石段の参道を上がったところに拝殿や本殿が並んでいる。拝殿の前に湧く神水におみくじを浸すと文字が浮かたがる水占みくじ( 200 円)がある。秋は紅葉が美しい。
● 結社ゆいのやしろ
本宮と奥宮の中ほどにあることから中宮と呼ばれ、小さな社殿が車道横の高みに建っている。和泉式部もお参りしたという縁結びの神として信仰され、願い事を記した結び文が境内のいたるところに結び付けられている。
● 奥宮おくみや
本宮から貴船川沿いの道を 15 分ほど上流へ歩いたところにひっそりと鎮座している。境内には、神武天皇の母玉依姫(たまよりひめ)が乗ってきた黄船を小石を積んで囲ったと伝わる舟形石や、杉の幹に力エデが絡まった連理の杉がある。